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認知症の原因と症状について説明しなさい。
認知症の定義は、いったん獲得した知的機能が、後天的な器質的要因により低下した状態である。認知症の診断には意識障害が無いことが前提である。まずは、年相応のもの忘れと認知症のもの忘れを区別することが重要である。年相応のもの忘れは基本的に悪化しないし、行為の全てを忘れることはない。一方、認知症のもの忘れでは体験そのものを忘れてしまうことを特徴としており、時間をかけて徐々に悪化し、ついには見当識障害を表し、生活そのものに障害をきたすことになる。認知症がすすむと作話をすることもある。この段階で見守りや介護が必要となっていく。
中枢神経系の疾患をはじめとして、さまざまな疾患が認知症の原因になりうるが、アルツハイマー病が最も多く、脳血管疾患によるものがこれに次ぐ。昨今では、レビー小体型認知症の頻度が高いことも分かってきており、若年性認知症の原因疾患として、ピック病に代表される前頭側頭型認知症も注目されている。
認知症のさまざまな症状は、中核症状と周辺症状に分けられる。
中核症状は、病気により脳の認知機能が障害されることによって引き起こされる症状で、...