デモクラシーの意義

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    レポート
    「デモクラシーの意義と危険性」
    個々人の人権を尊重しつつ、多数の意見で物事を決める態度を一般にデモクラシーという。これは各々に差異のある個人が集団で物事を決める際に理性的対話を行い、お互いの人権を尊重して譲り合いながら合意に達していくというプロセスを踏む点で単純な多数決とは違う。こうした多数決に共同体の構成員全てが参加するのが人民主権論に基づく直接民主制であるが、大きな規模の近代国家では構造的に限界があるため、普通は立憲的な間接民主制が取られている。
     こうした基本概念を踏まえて考える時、デモクラシーが意義を持っているのは、国民の平等が基本的に保障されているという部分ではないだろうか。民族、宗教や出自などの違いによる差別が、あくまで基本的にではあるが、 ないことである。これによって誰もが近代国家の価値観において幸福の実現とされる経済的な豊かさや自由の保障などを追求することが出来る。国家権力が個々人の幸福の追求に制限をかけることは原則的に出来ないのである。個人の人権が尊重されるということは近代国家の特徴であるが、それはデモクラシーの実現による結果であるともいえるだろう。
     歴史...

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