日本は二十世紀の二回の大戦中、自国が侵略の戦場となったことがなく、反対に日本は東アジアにおいてもっとも強い国となった。もちろん日本が島国で、陸続きではなかったことも侵略を回避した一因ではあるが、私は日本が侵略されなかったのはやはり日本人の民族性がその防護壁をすばやく造り上げたのだと思う。侵略された清(中国)、朝鮮の両国の力はかつて日本よりもはるかに強力であった。しかし彼らは列強に侵略され、敗北したのである。それは彼らが鎖国政策をとり、外国との関係を断ってしまったからである。関係が断たれたから悪いのではなく、外界の進歩した技術を取り入れようとしなかったことが一番の間違いであった。特に清国は中華思想に自惚れていた。彼らは外国が自分たちを越えることはできないと自信満々でいたのである。しかし実際は制度が古いままで、科学技術もさほど進歩していなかった。一方、欧米諸国は産業革命のもとで、技術革新を行い、急速に近代化を遂げてきた。その結果、清は欧米諸国に抵抗する力がないまま、気づいたときには、もうすでに領土は分割されていたのである。海の向こうの日本は清国の敗北を「自国の戒」と受け止めたのである。自国が侵略を受けないよう、明治維新のもと近代化を推し進め、西洋文明を積極的に取り入れたのである。
日本は二十世紀の二回の大戦中、自国が侵略の戦場となったことがなく、反対に日本は東アジアにおいてもっとも強い国となった。もちろん日本が島国で、陸続きではなかったことも侵略を回避した一因ではあるが、私は日本が侵略されなかったのはやはり日本人の民族性がその防護壁をすばやく造り上げたのだと思う。侵略された清(中国)、朝鮮の両国の力はかつて日本よりもはるかに強力であった。しかし彼らは列強に侵略され、敗北したのである。それは彼らが鎖国政策をとり、外国との関係を断ってしまったからである。関係が断たれたから悪いのではなく、外界の進歩した技術を取り入れようとしなかったことが一番の間違いであった。特に清国は中華思想に自惚れていた。彼らは外国が自分たちを越えることはできないと自信満々でいたのである。しかし実際は制度が古いままで、科学技術もさほど進歩していなかった。一方、欧米諸国は産業革命のもとで、技術革新を行い、急速に近代化を遂げてきた。その結果、清は欧米諸国に抵抗する力がないまま、気づいたときには、もうすでに領土は分割されていたのである。海の向こうの日本は清国の敗北を「自国の戒」と受け止めたのである。自国...