哲学の歴史において、古代ギリシャにおける「魂」と、近世以降における「意識」がそれぞれどのように捉えられていたのかを説明してください。
1. 魂について
人類は30万年以上前に発生し3万年前には今と変わらない姿に進化した。そして、現在よりおよそ5000年から4500年前に、エジプトのナイル川流域のエジブト文明、西アジアのチグリス・ユーフラテス川流域のメソポタミア文明、現在のパキスタンに位置するインダス川流域のインダス文明、そしてそれらの1000年後、今から3500年前に中国の黄河流域の黄河文明が形成された。文明は起こる以前の文化の基本は青銅器文化であり、宇宙や自然、生命などは様々な神に基づくものが多かったが、文明の始まりからそれらの根源や「魂」について人間は考え始めたのである。
文明によって魂の哲学的相違はあるものの、人間や生命は「魂」が根源であるという認識は共通している。魂について哲学の用語としては、伊藤(2019)によると「世界の内なる『生きているもの』全てがその生命の原理として持っているものであり、この魂の働きの根幹は生命の維持」するためのものとされている。
では、古代ギリシャの三大巨人と呼ばれる、ソクラテス、プラトン、アリストテレスは「魂」についてどう考えていたのだろうか。
「哲学の祖」と言われているソ...