社会研究の世界

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    社会研究の世界
    「構造改革」から「格差」の問題を考える
    1.「構造改革」と「格差」
     小泉政権誕生後、盛んに叫ばれてきた「構造改革」という言葉。そして、その構造改革が進むと共に、「格差」という言葉も使われるようになった。ゆえに、この2つの事柄には、何らかの繋がりがあるのではないか。
    本レポートでは、まず構造改革の内容を捉え、それがどのようにして格差に繋がるかを検証する。その上で、この問題に対しての個人的な見解を述べたい。

    2.構造改革とは何か?
     「構造改革」とは、1970年代末からイギリスやアメリカで始まった「新自由主義改革」の日本的な呼び名である。では、その新自由主義改革・構造改革とはどのようなものであるのか。それを検証する。

    ■構造改革の定義
     構造改革・新自由主義改革とは「企業の競争力の回復によって経済発展を求める政治」のことをいう。企業の成長を阻害している様々な制度や規制を緩和・撤廃し、企業が活動しやすい環境を作りだした上で、企業の競争力を高めようとする政治のことである。
     例えば、法人税や累進課税の引き下げなどは、構造改革の柱となる政策である。これにより企業がより多くの...

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