刑法各論3

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    刑法問題判例暴行強盗罪安全目的逮捕事例

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    法学刑法刑法各論

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    【ア】
    1.問題の所在について
    本事例において、問題となるのが、Xが逮捕を免れるために右手でAの手を振り払う行為が、刑法238条の事後強盗罪における暴行・脅迫に該当する行為にあたり事後強盗罪(刑法238条)が成立するのかが問題となる。
    2.事後強盗罪の客観的要件
    事後強盗罪の客観的成立要件は、「窃盗」が「暴行・脅迫」をしたことである。なお、本罪の実行の着手時期は、窃盗行為時ではなく、「暴行・脅迫」時であり、暴行・脅迫を行わない限り事後強盗未遂罪(刑法243条)も成立しない。
    ①窃盗
    事後強盗罪が成立するには、まず窃盗罪の実行の着手がひつようである。(東京高判昭24-12-10高刑集2巻3号292号)。また、実行に着手すればよいので、窃盗罪が既遂に達する必要はない。
    ②暴行・脅迫
    事後強盗罪が成立するには、窃盗罪の実行の着手後に、暴行・脅迫が行われなければならない。暴行・脅迫は、(1)いつどこで、(2)誰に対して、(3)どの程度の強さのものでなければならないかが問題となる。
    ア.窃盗の機会
    暴行・脅迫は、「窃盗の機会」、すなわち窃盗の現場ないしその継続的延長とみられる状態で行われることが...

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