中央大学 法学部 通信教育課程 2016年 商法(会社法) 第2課題

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    資料紹介

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    一、問題の所在

    株式会社等の招集の手続又は決議の方法が法令若しくは定款に違反し、又は著しく不公正なとき、株主は株主総会決議取消の訴えにより、決議の取消を請求することができる(831条1項1号)。このように、法は具体的にいかなる場合において、決議取消事由となるかを明文で定めていないため、解釈により、取消事由について確定しなければならない。そこで、本問のD社のように、定款の規定により株主以外の代理人による議決権行使を認めず、株主総会会場への入場も拒絶することが、株主の議決権の代理行使を定めた310条に違反し、したがって、「議決の方法が法令」に違反するものとして、決議取消事由と解されるかどうか、問題となる。

    二、検討

    従来から多くの会社では、株主の代理人による決議権行使に関し、定款中に「議決権行使の代理人資格を株主に限る」旨の規定を設けている。このような規定の効力について、多数説及び従来の判例の見解はこのような代理人の資格制限は、議決権自体を制限するものではなく、また、代理行使を全面的に禁止するものではないから、会社自治の範囲内のものであり、必ずしも不合理な制限ではなく、このような規定...

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