2017年度にB評価で合格したレポートです。
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日本において、「土建国家」はどのような背景で成立し、どのようなメカニズムによって支えられていたのか、1)公共投資の観点2)社会保障の観点から、具体的に説明せよ。
土建国家とは土木建築工事を公共事業によって行い、多額の公費と投入している国家である。高度経済成長期の日本は土建国家に当てはまるとされ、道路や鉄道などのインフラ整備が結果的に多く行われることとなった。土建国家とされる国家では、政官財の三者の癒着による弊害を指摘されることもある。
日本の公共投資が突出した地位にあることは、疑いようのない事実である。1970年代前半には、オイルショックを克服するため先進各国で公共投資を増大する動きが見られた。しかし、それ以降は抑制的なスタンスを見せ1980年代以降は横ばいになった。その一方で日本は、世界が抑制期に入った1970年代後半に公共投資の対GDP比の増大を図った。1980年代の抑制期を経て1990年代には他国の2倍近い水準で公共投資が実施された。これを公共投資偏重型財政システムといい、一般的に我々が知る呼称では土建国家と呼ばれる。このように公共投資に依存する財政システムは1970年代に形...