下部消化管内視鏡検査(CF)
目的
腹部の諸症状(腹痛、便通異常、血便等)に対する大腸の器質的疾患のスクリーニングが第一に挙げられる。また、大腸内視鏡検査の普及または進歩により、地域、職場などの集団検診の場で早期がんの発見・治療に大きく貢献している。
適応、禁忌
殆どの下部消化管疾患が大腸内視鏡検査の適応である。絶対的禁忌は腸管穿孔もしくはその危険性が非常に高い腸閉塞症や中毒性巨大結腸症等が挙げられる。しかし、全身状態の悪い患者、高齢者、腸管癒着の強い症例では、リスクを考慮した対応が求められる。
準備
必要な物品はスコープ、トランス、光源装置、外部カメラ、フィルム、処置具(鉗子類、高周波スネア、高周波トランス、止血具等)、キシロカインゼリー、オリーブオイル、K-Yゼリー、指嚢、ディスポーザブルグローブ、ガスコン水、シリンジ(20cc)、インジゴカルミン(0.2%)、アルコールガーゼ、ガーゼ、駆血帯などである。
前処置
腸管内に多くの便が残っている前処置不良例では、内視鏡診断能を著しく低下させる。前処置による腸管洗浄効果は、大腸内視鏡検査においてきわめて重要である。通常は食事制限をせず、...