設題: 欧米と日本の情報社会論についてその動向を述べよ。
評価: A
所見: 欧米および日本における情報社会論の展開について体系的にまとめた上で両者の相違点を良く論じている。
第1設題 欧米と日本の情報社会論についてその動向を述べよ。
日本と欧米の情報社会論の動向について、特徴を捉えながらその動向を述べる。
はじめに、日本と欧米の共通点を見てみると、未来論的視点を強く持っているところである。欧米の動向においては、情報社会論は社会の動きや情報化批判をも取り込みつつ、その時代に合った形で日々変化している。1つは、情報社会の現実を検討するということである。例えば、ライアンの情報社会論より人間や社会の側が技術に影響を及ぼすことと、技術に従うのではなく人間的価値に技術を従わせるべきだと論じている。そして、管理社会論を批判しながら、市民の参加・個性・監視の目的を市民の側が監督してくことを希望として託している。もう1つは、最先端の情報技術が社会に与える影響を考えることである。これは、ポスターの情報様式論よりメディアの変化、つまり、言葉の発明・印刷技術・電子メディアが人間の主体を変化させる方法を論じている。
日本においても新しい高度な情報通信技術の発達と、その社会への普及が機械的に結び付けられて未来社会が展望されることにある。そして、歴史の発展を農業段階、工業段階、工業以...