大阪芸術短期大学通信教育部保育科、H26年1月提出、評価B
芸術療法の一つである箱庭療法はクライアントが玩具を用いて自由に作った世界が不思議なほどに精神世界を表している。選んだ玩具を置く行為は、コミュニケーションが苦手なクライアントが思っていることが具現化していることは興味深い。この療法は治療者が箱庭を見てクライアントの抱えている問題を見出し、そこから解決に導くものである。治療者が箱庭を通してクライアントの心理状態の表出させ、どのように手段をとって解決に導いているのかを学びたくてこの設題を選んだ。そこで治療法、効果を順に述べていきたい。
箱庭療法はイギリスのローウェンフェルトがその起源であるワールドテクニックを考案した。それからスイスのカルフが箱庭療法の技法を発展させたことから始まった。決められた大きさの箱に中に、クライアントが玩具等を置いてもらうことによって治療を行い方法である。箱庭の中の小さな世界はクライアントの心を反映させている。箱庭に保護されることで、クライアントは安心して隠していた世界を作り出し抑えつけていた心が解放される効果があることからこの方法が考案された。これは子どもから高齢者まで幅広い年齢に活用されている。神経症、心身症、...