Z1001 日本国憲法のレポートです。
参考文献:憲法入門 第4版補訂版
A判定を頂きました。
所見:平等は比較を前提とする概念ですが、同一事情同一条件の有無の点の厳格な判断と評価が問われますね。
参考にしてください。
法の下の平等について
日本国憲法は14条1項において「すべての国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において差別されない。」と規定している。個人に対して国家から差別されない権利や平等に扱われる権利を保障しており、国家に対しては個人を差別しないという原則を定めている。
人間平等の理念は、個人の尊厳の原理の当然のあらわれであるが、近代的な諸要因、とくに人間生来の平等を主張する近代的自然法思想、神の前におけるすべての人間の平等を説く近代的宗教思想、平等価値の実現を目標とする近代民主主義などを背後にうけて、法の下の平等は近代憲法にうけいれられている。それは、近代憲法の不可欠の部分である。もちろん旧来の慣行や偏見は平等権の実現の障害となることが多いが、近代は、平等権の確保のために歩みをすすめてきた。明治憲法も平等権を無視せず、公務に就任する資格の平等を明示していた(19条)。しかし、そこでは平等原則は必ずしも十分に実現されず、華族の特権、男女の不平等が目立った。日本国憲法は、14条によって一般原則として徹底した法の下の平等を保障し...