S0528 道徳教育の研究
参考文献:道徳教育の基礎/ 田中 圭治郎 編著
A判定、所見:「生きる力」の育成とはどのようなものかをよく理解しています。
「生きる力」の育成と道徳教育について述べよ。
1996年7月、第15期中央教育審議会第一次答申は時代を超えて変わらない価値あるものを大切にするとともに、社会の変化に的確かつ迅速に対応する教育を実現するために「生きる力」の育成を新しい教育目的とした。そこで「生きる力」の育成を述べる上で重要となる「生きる力」の定義、その育成を図る際の留意点を考察する。さらに「生きる力」の核となる豊かな人間性を育む道徳教育及び道徳の時間の在り方について論じる。「生きる力」とは「全人的な力」であり、知・徳・体のバランスのとれた「人間としての実践的な力」であり、「生きていくための知恵」ともいう三つの能力から成る。具体的には以下に集約される。①自分で課題を見つけ、自ら学び・考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する力、②自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性、③たくましく生きるための健康や体力、である。
2002年4月から小、中学校で新学習指導要領が実施された。具体的にはゆとりの中で自ら学び、考える「生きる力」の育成、教育内容の厳選と基礎・基本の徹底、個性を...