国際政治学の理論(リアリズム・リベラリズム・マルキシズム・コン
ストラクティヴィズム)について説明しなさい。
リアリズムについて
国際政治おける主体は、主権国家と非国家主体である。この二つの
違いは、国家には「正当な暴力」の独占が認められていることである。国家の国際政治における目的は「国益」であり、国家の対外行動は、何らかの国益を維持・拡大しようとする動きとして理解され、その手段が「パワー」である。「パワー」は国益追求の手段であるとしているが、「パワー」自体が、国益の構成要素との重複が大きく、自己目的化しやすいという特徴がある。そして、このように自己目的化したパワーをめぐり諸国家が展開する闘争(パワー・ポリティクス)が国際政治の本質と見るのがリアリズムである。リアリズムにおいて、諸国家間の関係が安定するためには勢力均衡が必要であるとされていた。
第1次世界大戦後には、集団安全保障体制としての国際連盟の立ち上げや不戦条約など、平和の実現を目指した法律主義的・理想主義的な考え方(古典的リベラリズム)が主流であったが、この考えが第2次世界大戦を引き起こす原因となった。こうした状況...