「気付き」の階層と「気付き」の質が高まる過程について、テキストに示された実践例にふれて述べなさい。 1.生活科における「気付き」 生活科において重視されている三つの気付きは、「自然に関する気付き」、「身近な人や社会に関する気付き」、「自分自身に関する気付き」である。ただし、小学校低学年の認知特性を踏まえると、
「気付き」の階層と「気付き」の質が高まる過程について、テキストに示された実践例にふれて述べなさい。
1.生活科における「気付き」
生活科において重視されている三つの気付きは、「自然に関する気付き」、「身近な人や社会に関する気付き」、「自分自身に関する気付き」である。ただし、小学校低学年の認知特性を踏まえると、これらの気付きは別々のものではなく、三者は相互に結び付いていると言える。
「経験」が「学びを伴った体験」であるという観点からすると、気付きそれ自体は必ずしも学びであるとは言えず、また気付きが必ず学びに発展していく訳でもない。その場限りの体験として終わってしまう気付きも多い。
そこで、生活科の学習を通して、教師はまず子どもたちの多種多様な「気付き」に気づくことが大切である。そして、子どもが自分の気付きを意味づけられるように促したり、ある子どもの気付きを他の子どもたちと共有できるように働きかけたりすることなど、一人ひとりの気付きを活かして学びにつなげる配慮が求められる。
教師や子どもたちが「気付きの質」に気づくことも重要であり、それが生活科の授業の質を左右する。この「気...