学校カウンセリングの意義、方法および今後の課題について述べなさい。
カウンセリングという言葉は、二〇世紀中頃になり使われるようになったが、もともとその概念は広い意味では、人が日常生活を営む上で生じる悩みに対して相談や指導をするということであった。
カウンセリングという用語が初めて使用されたのは、一九〇八年、アメリカのボストンの職業指導所で、職業指導に関するカウンセラー養成に使用されたのが始まりである。当初、青年の職業選択を援助するという意味であった。
一九四二年にロジャースの著者「カウンセリングと心理療法」では、カウンセリングの対象者をクライエントと呼び、医師と患者の縦関係ではなく、クライエントとカウンセラーは対等の横関係であると考えるとともに、クライエントが自発的に自分で意思決定ができるようにするのが、カウンセリングの目標であると主張した。
カウンセリングとは心的構造におけるイド・自我・超自我のアンバランスを修正することであり、一般には何か心の悩みを解決してもらったり、自分で解決できない問題に対して相談にのってもらえるのがカウンセリングだと思われている。カウンセリングは大き...