英米文学概説 分冊2 A合格

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    資料紹介

    Defoe 等の作家が用いているいるような趣向、すなわち今現実に起きているようなことを描写する方法はドラマでは使わないのである。そういった意味では、舞台で演じられる作品は慎重に選ばれる。特に優れた作品は注意深く選ばれる。シェイクスピアの作品から傑作を選ぶとすれば、Macbeth やOthello などを挙げることが出来る。これらの作品は舞台にうまく溶け込むように筋や構成を考え演じられているので、シェークスピアのどの作品を見ても同じように均衡のとれた展開がある。

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    小説とドラマの相違は、ドラマが一度に複数の構成要素からなる複合の芸術であり、ドラマの善し悪しは登場人物が使う言葉、舞台装置、登場人物のグループ分けやパントマイムなどにある。従って、小説では味わえない面白さがドラマにはある。例えばのシェイクピアのハムレット最初の場面、Haratio とHamletの出会いの場面を小説で読んでも胸をときめかせることはあまり無いが、これが私たちの前で演じられることになるとハムレットの喜びや情愛を感じざるを得なくなる。同じ表題のもとでは、小説やドラマの中でもでも物語、性格描写、構成、雰囲気などは使われるが、小説の場合は同じ前提で物語を繰り返す必要はない。しかし、ドラマの場合は、必要に応じて同じ形式で演じたり、不要な部分を省略したりできる点が小説と異なる点である。
     物語性につ述べれば、小説もドラマも物語を基本とするところであるが、ドラマの場合、その中に組み込まれている構成や状況にその価値があると言える。小説の場合、それぞれの章を読み始める前にどのような展開が起きていたのかをすでに読んでおくことができるが、ドラマの場合は登場人物の行動にその意味を含ませて観衆に悟...

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