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1 衆議院・参議院の選挙制度比較
(1)日本の選挙制度
わが国は、衆議院と参議院の二院制であり、それぞれの議員は国民が選出する代議制が採用されている。衆議院議員の任期は4年であり、定数は480人で解散があるが、参議院議員の任期は6年であり、定数は242人で解散がない。参議院選挙では、定数の半数を3年に1度選挙することから、慎重に審議を進める「理の政治」が可能となり、衆議院にあっては、任期短縮により民意を反映した「数の改治」として機能している。被選挙権は、衆議院議員は満25歳以上、参議院議員は満30歳以上と差異があるが、公平の観点から少し違和感がある。衆議院よりも経験豊富な年齢層の代表選出を目的としたものと考えられるが、実質的な年齢で経験の有無を判断するのは即断的である。よって、衆議院と参議院の被選挙権は同年齢に設定すべきである。
(2)選挙区による差異
小選挙区制は1選挙区から1人を、大選挙区制は1選挙区から2名以上を選出する。中選挙区制とは、1選挙区から3~5人選出するもので、概念としては大選挙区に内包される。
衆議院では、かつて中選挙区制を採用しており、1994年の細川内閣によ...