病態・症状・検査・治療についてまとめたものです。
色がついているところは先生に大切だと言われたところです。
参考文献:『ナースの内科学』奈良信雄/中外医学社(2010)
★心室中隔欠損症(VSD)★
心室中隔に欠損孔があり、左右心室間に血流が生じた状態である。
小児の先天性心疾患では最も頻度が高いが、乳幼児期に自然閉鎖が20~30%の例で認められるため成人では心房中隔欠損症(ASD)の方が18%と多く、心室中隔欠損症(VSD)は15%である。自然閉鎖は4歳頃までに認められることが多い。
VSDは欠損孔と肺高血圧の有無によって分類され臨床経過も異なる。
①小欠損例はRoger病ともよばれ、欠損孔が非常に小さいため、そこを通る短路血流は少なく一生無症状で過ごす例もある。
②中欠損例は直径1cmほどの欠損で肺血管抵抗は軽度上昇する。
③大欠損例では欠損孔...