私たちは、家庭に生まれ、学校に行き、職業を持ち、新しい家庭を作り、亡くなっていくまで家族と常に関わりながら生活している。家族には子どもを産み育て社会の連続性を保つための生殖機能、働き経済を支え経済的資源を提供する経済機能、子どもを社会に適応できる人間に育てる社会化機能、家族の情緒を安定させる情緒安定機能、家族の健康を守るヘルスアセスメント機能など様々な機能があり、時間や空間、生活など様々なことを共有する1つのまとまり(システム)であるという考え方が多い。その1つの家族というまとまりの中でそれぞれが様々な役割を持ち、家族全体としてバランスをとっている。その役割が、親・子ども・兄弟・祖父母などのサブシステムである。それぞれの階層性に応じて期待された役割があり、それぞれの家族員がその役割をこなしながら家族が成り立っている。サブシステムがどこか1つでも欠けたり機能しなくなった場合には他の家族員に影響を及ぼすことが多い。一般的に問題のない家族であれば機能しなくなった役割を誰か他の家族員が代償して乗り越えていけることが多いが、もともと何か問題を抱えた家族であったり、他の家族員の力が十分でない場合は...