佛教大学 日本語学概論 設題1(B判定)

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    「仮名づかい」について述べよ

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    「仮名づかい」について述べよ。
     仮名には広義と狭義の意があり、まず表音文字の仮名を使って日本語を書き表す実態をさすのが広義の意である。対して現代仮名づかいや歴史的仮名づかいのように一定の原則による仮名の使い分けの規範をさすのが狭義の意とされる。
    日本語の音韻体系は、時代を下るに従って変化し、それまで区別されてきたものが混同して統合される音節が生じるようになった。仮名が発明された頃は、当然言葉を記すとき、発音通りに仮名を書いた。およそ十世紀半ばから十一世紀初頭にかけては表記される仮名と実際の発音は、濁音・撥音・促音・拗音などの表記法は別にして全て一致していた。
    しかしその後の発音習慣の変化により、別々の仮名で書かれていた発音が同じになってしまうようになった。例えば「え」と「ゑ」がそうであり、また「い」「ゐ」、「お」「を」といったようにである。すると発音は同じなのに書く際には古い習慣のまま別の仮名文字が使われる場面が増え、使い方に乱れが生じるようになった。人々の記憶には一つ一つの語の見た目の感覚が残ったためか、元通りの仮名も使われた。しかし次第にその感覚も忘れ去られ、同じ発音でも語によっ...

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