児童理解と教育相談第二分冊

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    資料紹介

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    (1)不登校の原因
     不登校の原因について、子ども達の「対人関係」の変化に注目して以下に記す。
    現代の不登校は、原因がつかみにくいという印象を受ける。かつての不登校の場合、子どもと親との絆があった。家に引きこもることで、子どもは精神的にも安心感を得ていた。
    ところが、現代の子ども達は家族との関係性が希薄になっているため、家にいても物理的に住んでいるだけであり、実際にはコンピュータやテレビゲーム等の「バーチャル世界」の中に生きている。親子の安心した関係が出来ている場合には、子どもは新しい環境に対する不安を入学後早期に克服できる。また、不適応を生じた場合にも、家という安心できる場所に戻り、親子の絆を確認して本来の適応状態を回復することもできる。しかし、親子の関係が希薄な場合には、新しい環境においても不安な状態の子ども同士が関係性を築きにくいのみならず、安心感を求めて家に戻ってきても安心できる居場所がないために、バーチャル世界に引きこもるということが考えられる。
     本来、子ども達が男性像、女性像のロールモデルとして様々な生きる姿勢や情緒的な成長を促す役割をするはずの両親が、その役割を求められ...

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