「日本映画産業の動向」 および 「(株) 東宝の経営」 について
政治経済学部 経営学科 3年
(学籍番号:0000) 山田 花子
はじめに
日本の映画産業は、1960年以降、長期に渡り低迷が続き「斜陽産業」とみなされてきた。しかし、近年、映画館数および入場者数の回復や、映画公開本数の増加により、この低迷傾向が改善されつつあるとの見方が強まっている。
また、産業の回復傾向を受けて、映画市場の動向や各映画関連企業の経営に対する注目が高まっている。特に、同産業において、市場シェア占有率 の首位を維持する「東宝株式会社」への注目度は高く、その経営成績からも同社が映画産業全体に、何らかの影響を与えていることが推測される。
以上を踏まえ、本レポートでは、「映画産業が復興の兆しを見せている」という世論の検証を行い、映画産業の現状をより正確に把握する。また、産業全体の傾向と東宝の経営成績を比較し、同社が、いわゆる「一人勝ち」を続ける要因について考察する。
映画産業の動向について
映画産業の歴史
第二次世界大戦後の復興期から高度成長期にかけて、「映画」は、日本の代表的な大衆娯楽としての地位を占めていた...