少年法レポート
『非行少年が求める少年法とは』
先日1月31日、福島地裁郡山支部において、全国で初めて16歳未満の少年を検察官に逆送することが決定された。これは、福島県郡山市の強盗・監禁事件で15歳と16歳の少年が強盗婦女暴行、窃盗などの罪に問われているという事件の初公判であった。刑事処分可能年齢を従来の「16歳以上」から「14歳以上」に引き下げた、改正少年法を適用したものである。また、改正少年法が施行されてから1年間に
少年法レポート
『非行少年が求める少年法とは』
先日1月31日、福島地裁郡山支部において、全国で初めて16歳未満の少年を検察官に逆送することが決定された。これは、福島県郡山市の強盗・監禁事件で15歳と16歳の少年が強盗婦女暴行、窃盗などの罪に問われているという事件の初公判であった。刑事処分可能年齢を従来の「16歳以上」から「14歳以上」に引き下げた、改正少年法を適用したものである。また、改正少年法が施行されてから1年間に、殺人、傷害致死などの凶悪事件で家裁送致された少年65人のうち44人が検察官に逆送され、逆送率は約68パーセントと過去5年間の平均の3倍近くに達しており、ここからも厳罰化の傾向がうかがえる。
「少年犯罪が増加し、凶悪化している」、「現行の法律は少年を甘やかしすぎだ」、「被害者の気持ちや国民の知る権利を満たすような法システムを確立すべきだ」、「罪を犯した少年の実名報道をするべきなのではないだろうか」といった少年の立ち直りの観点というより、少年の人権をも考慮に入れないような考えで少年法の厳罰化を求める動きが最近の流行の論調である。講義の中の討論...