法律学概論の科目最終試験問題です。参考にどうぞ。
高齢者の財産管理の法律関係について論じなさい。一昨年4月
社会の中で安定した生活を維持するためには、取引活動を通じて自己の生活を組み立て、あるいは財産を形成し管理することが不可欠となる。そうした状況は、高齢者にも例外なくあてはまるのである。
痴呆症などを原因として判断能力が不十分となった高齢者にも自己の責任で生活を組み立てるように求めることは、あまりにも酷である。悪質な取引に巻き込まれ、きわめて不利な条件で貴重な財産を処分してしまうケースもあるのである。
民法上、判断能力の不十分な者を保護する方法としては二つ挙げられる。
断能力が不十分な者について「単独で有効な取引ができる資格」(行為能力)を...