社会科における教科内容と教材・資料について述べつつ、それぞれの関係について説明しなさい。
「教科内容」とは、例えば第5学年であれば、「我が国の工業生産の現状」や「工業に従事している
6年生の歴史学習について、指導事例を通して授業のあり方を具体的に説明しなさい。
指導事例「源頼朝と武士 鎌倉幕府」を通して、以下述べる。歴史の学習は第6学年からスタートする。今までの学習とは違って過ぎ去った過去について学ぶため、子ども達は身近にとらえにくい。
そこで、学習指導要領の社会科の目標の一つである「国家、社会の発展に大きな働きをした先人の業績や優れた文化遺産について興味と関心と理解を深めるようにするとともに、わが国の歴史や伝統を大切にし、国を愛する心情を育てるようにする」を踏まえて学習を進める。身近に感じさせるため、室町時代に完成し、現在に残るふすま、庭園などをもとに文化について学びながら、なぜ貴族の時代から武士の時代へと転換したかなどの問題をつかませ、調べかたの方法や資料提示などの面で支援を行う。また、子ども同士の交流の場を設定し、自分の考えを持つことやお互いの意見を聞くことによって学
社会科における教科内容と教材・資料について述べつつ、それぞれの関係について説明しなさい。
「教科内容」とは、例えば第5学年であれば、「我が国の工業生産の現状」や「工業に従事している人々が生産を高める工夫をしていること」である。このことを学習するために、多くの場合、学校周辺の工場を取り上げる。この工場が「教材」である。つまり、「教材」とは「教科内容」を教えるために取り上げられる、具体的で、典型的な事例なのである。
具体的であるとは、子どもが実際に観察・調査できたり、経験できることである。典型的であるとは、他の事物を見る観点を形成できることである。つまり、教材としてその工場を見ることにより、他の多くの工場について考える視点を形成できるということである。
次に、「教材」と「資料」は区別されなければならない。「資料」とは、教科書や地図帳、教師の用意したプリントなどであるが、そのような「資料」を子どもにただ沢山与えても、子どもがそれを消化できなければ意味はない。そこで、教師は価値ある資料を見極め、子どもにとってわかりたいことを見つけ出せる資料を提示する。これが「教材」を学ぶ際の補助的役割を...