試験の目的
コンクリートの配合設計では、骨材粒の内部が水で飽和された状態で骨材粒を占める容積が必要となるので、表面乾燥飽水状態(飽和状態)の密度が必要となる。
骨材の密度はコンクリートの単位容積質量の目安となり、骨材自身の強さや吸水率も類推できる
現場や試験室において、空気中乾燥状態(気乾状態)の粗骨材を用いる場合、気乾状態における含水率や吸水率によって補正計算を行い、現場配合における細骨材量と使用水量を求めることもできる。
吸水率は骨材内部の隙間の程度を表し、骨材の良否を判定する目安となる。
実験方法
使用機器
はかり(ひょう量5kg以上で、試料質量の0.02%以下の目量または感量が0.5g、もしくはこれよりよいものとする。秤の構造は、皿の中心から直径3mm以下の金属線でかごを吊るし、試料の水中における見掛けの水量がはかれるものとする。
金網かご(直径約20cm、高さ約20cmで目開き3mm以下のもの)
水槽(金網かごが入る大きさのもので、水位を一定の保つ装置があるもの)
電気恒温乾燥機
その他:デジケータ、試料入れバット、吸水性のよい布
試料の準備
試料は呼び寸法4.75mmの網ふるいにとどまる代表的粗骨材を採取し、四分法または試料分収器によって、ほぼ所定量になるまでこれを縮分する。
試験1回に用いる試料の最小質量は粗骨材の最大寸法(ミリメートル表示)の0.1倍をキログラム表示した量とする。軽量骨材については次表によりおおよその試料質量を定める。
Mmin= dmax×De 25 ここに、 Mmin:試料の最小質量(kg)
dmax:粗骨材の最大寸法(mm)
De:粗骨材の推定密度(kg/cm3)
試料は十分洗って、粒の表面についているごみその他を取り除き、20±5℃の水中で24時間吸水させる。
実験手順
試験は、図1に示す手順により行う。
水中における見掛けの質量の測定は、水の温度を20±5℃とし、水槽中の水位を常に一定に保つために、溢流口からオーバーフローさせるとよい。また、骨材表面や粒の間の気泡を除去するために、水中で試料の入った金網かごを数回上下に動かすとよい。
表乾状態の試料の空気中質量の測定は、試料が気乾状態へと変化していくので、迅速に行わないと誤差の原因になりやすい。
結果の整理
粗骨材の表面乾燥飽和状態における密度、絶対乾燥状態における密度及び吸水率は次の式によって計算し、JIS Z 8401(数値の丸め方)によって小数点以下2けたに丸める。
mw= mt-mb
Ds= ρw×ms ms-mw DD= ρw×mD mD
Q= ms-mD ×100 mD
ここで、Ds:表乾密度
DD:絶乾密度
Q:吸水率(%)
ms:表乾状態の試料の質量(g)
mw:表乾密度の試料の水中における見掛けの質量(g)
mD:乾燥後の試料の質量(g)
ρW:試験温度における水の密度(g/cm3)。純水では、15℃で09991、20℃で0.9982、25℃で0.9970である。
試験は同時に採取した試料について2回行い、その平均値を取る。
試験結果の精度は、平均値からの偏差で表し、密度試験の場合は0.01g/cm3以下、吸水率試験の場合は0.03%以下でなければならない。
実験結果
実験名 粗骨材の密度及び吸水率試験 JIS A 1110 試験日 平成17年6月17日金曜日 天候 晴れ 試験日の状態 室温(℃) 湿度(%) 水温(℃) 乾燥温度 28 78
試験の目的
コンクリートの配合設計では、骨材粒の内部が水で飽和された状態で骨材粒を占める容積が必要となるので、表面乾燥飽水状態(飽和状態)の密度が必要となる。
骨材の密度はコンクリートの単位容積質量の目安となり、骨材自身の強さや吸水率も類推できる
現場や試験室において、空気中乾燥状態(気乾状態)の粗骨材を用いる場合、気乾状態における含水率や吸水率によって補正計算を行い、現場配合における細骨材量と使用水量を求めることもできる。
吸水率は骨材内部の隙間の程度を表し、骨材の良否を判定する目安となる。
実験方法
使用機器
はかり(ひょう量5kg以上で、試料質量の0.02%以下の目量または感量が0.5g、もしくはこれよりよいものとする。秤の構造は、皿の中心から直径3mm以下の金属線でかごを吊るし、試料の水中における見掛けの水量がはかれるものとする。
金網かご(直径約20cm、高さ約20cmで目開き3mm以下のもの)
水槽(金網かごが入る大きさのもので、水位を一定の保つ装置があるもの)
電気恒温乾燥機
その他:デジケータ、試料入れバット、吸水性のよい布
試料の準備
試料は呼び寸法4.75mmの網...