1.試験の目的
スランプ試験は、主としてフレッシュコンクリートのコンシステンシーを測定する代表的な方法であり、広く一般に用いられている。
スランプ試験を正確に測定することにより、コンクリートのワーカビリティーの良否がかなり正確に測定できる。
フレッシュコンクリートの空気量試験は施工時のワーカビリティーへの影響を防ぎ、硬化後の強度・耐久性に大きな影響を与えないために行う。とくに、AEコンクリートにおいては、十分な空気量の管理が必要である。
2.実験方法
準備
スランプコーン(図1)
突き棒(直径16mm、長さ50cmの
丸棒で先端を半球状としたもの)
スランプ測定器
ハンドスコップ2個、木づち
水密性平板
ワシントン型エアメータ装置(7ℓ以
上)および付属品一式
ならし用定規
図1 スランプコーン
スランプ試験の手順
スランプコーンの内面を雑巾でふき、水平に設置した水密性平板の中央に置く。
ペダルの上に乗り、手でしっかり押さえる。
練混ぜの完了したコンクリートにより試料を採取し、さらにショベルで均一になるよう練混ぜる。
試料をスランプコーンの1/3ずつ詰める。このとき、ハンドスコップは2つ使うとよい。またスコップはコーン上縁のまわりに沿わせて動かすと均等に入りやすい。
各層は突き棒でならした後、周辺部から中央部へ25回ずつ突くようにする。材料分離を起こす可能性がある場合は突き数を減らす。
③ 水密性平板の上に乗らないようにペダルから降り、スランプコーンを鉛直に2~3秒で引き上げる。スランプ測定器またはものさしでコンクリート中央部のさがりを0.5cmまではかる。②から③の作業は3分以内に行う。
④ スランプ測定後、タッピングを行ってプラスチシティーと材料分離の傾向を観察する。
空気量試験の手順
試料を容器の約1/3ずつ入れ各層25回突き棒で均等に突く。突き入れ深さは各層の厚さとする。また各層ごとに突き穴がなくなるよう木づちで10~15回、容器の側面をたたく。
最後に金属定規で表面をかきならす。
容器フランジ面を湿布でよくぬぐって、ふたを取り付け、締付け金具で均等に締め付ける。このとき注水口のコックは開いておく。排気口の弁を緩めて、給水口に水に吸い込ませたスポイトを差し込んで容器内に注入する。コンクリートとふたの隙間部分が水で満たされれば、排気口より水が噴き出すので、注水口のコックを閉めてから、排気口の弁を閉じる。このとき容器は水平でなければならない。
調圧弁を閉じて、手動ポンプを上下させ、圧力弁の指針が初圧力線をわずかに超えるまで空気室の圧力を上げる。
約5秒経過してから調圧弁を操作し初圧力線を一致させる。
圧力計の指針を合わせる場合は常に軽く圧力計をたたくこと。
作動弁レバーを押し下げる。圧力がコンクリートに十分行き渡るように、木づちで軽く側面をたたく。もう一度レバーを押し下げて圧力計の指針が安定するのを待つ。軽く指先で圧力計をたたき圧力計の空気量を読む。
排気口の弁を緩め、注水口のコックを開いて実験は終了である。
(4) 結果の整理
ⅰスランプ試験
スランプ試験の結果はコンクリートのワーカビリティーの判定をするほか、配合条件による影響や、混和材料の添加による減水率を求めたりする場合に用いる。
スランプは、粗骨材の最大寸法、単位水量、温度などにより変化する。
スランプ試験はスランプが3~18cm程度のコンクリートに適しており、この範囲外のコンクリートには他の方法を
1.試験の目的
スランプ試験は、主としてフレッシュコンクリートのコンシステンシーを測定する代表的な方法であり、広く一般に用いられている。
スランプ試験を正確に測定することにより、コンクリートのワーカビリティーの良否がかなり正確に測定できる。
フレッシュコンクリートの空気量試験は施工時のワーカビリティーへの影響を防ぎ、硬化後の強度・耐久性に大きな影響を与えないために行う。とくに、AEコンクリートにおいては、十分な空気量の管理が必要である。
2.実験方法
準備
スランプコーン(図1)
突き棒(直径16mm、長さ50cmの
丸棒で先端を半球状としたもの)
スランプ測定器
ハンドスコップ2個、木づち
水密性平板
ワシントン型エアメータ装置(7ℓ以
上)および付属品一式
ならし用定規
図1 スランプコーン
スランプ試験の手順
スランプコーンの内面を雑巾でふき、水平に設置した水密性平板の中央に置く。
ペダルの上に乗り、手でしっかり押さえる。
練混ぜの完了したコンクリートにより試料を採取し、さらにショベルで均一になるよう練混ぜる。
試料をス...