GC-MSによる香水の分析
実験場所 材料設計学学生実験室
実験環境 H16年10月25日 天気:晴 気温:21.2℃ 湿度:46.5%
10月26日 天気:雨 気温:22.7℃ 湿度:68.4%
目的
標品分析と香水の成分分析を行うことによって、GC-MSを理解する。
原理
<ガスクロマトグラフ質量分析装置>
ガスクロマトグラフ質量分析装置 ( GC/MS ) は、有機化合物の定性・定量を目的とした分析装置で、ガスクロマトグラフ ( GC ) と質量分析装置 ( MS ) を結合した複合装置である。GCで分離した単一成分についてMSスペクトルを測定することにより成分の定性を行い、 MSにより検出されたイオンの強度により定量を行う。
GC/MSは、GC部とMS部のイオン源部,質量分離部,検出器部で構成されている。分離された単一成分がイオン源部でイオン化され、イオンを質量ごとに分離、検出することにより、横軸 ( イオンの質量数 )/縦軸 ( イオンの検出強度 ) からなるMSスペクトルを得ることができる。
<質量分析>
質量分析装置は、分析の対象である物質をイオンの形にし、電気や磁気の力を作用させ、質量の違いによる運動の差を作り、イオンの質量を測定する。試料のイオン化には、次の5種類の方法がある。
電子衝撃法 ( EL法,Electron Impact Ionization )
科学イオン化法 ( CL法,Chemical Ionization )
電解イオン化法 ( FI法,Field Ionization )
高速原子衝撃法 ( FAB法,Fast Atom Bombardment)
ここでは1) による方法を用いた。
質量分析装置には、磁気の力を利用するものと、利用しないものの2種類に大別でき、る。現在、実用的に用いられている質量分析計の原理は次の4種類である。
TOF型 ( 飛行時間型 )
四重極型 ( Qフィルター型、イオントラップ型 )
磁場型
FTICR型 ( イオンサイクロトロン型 )
このうち前2者が磁石を用いない方法で、後2者が磁石を用いる方法である。この実験では四重極型、Qフィルター型の装置を用いた。
・電子衝撃法 ( EL法,Electron Impact Ionization )
電子イオン化、EL法は試料の気化とイオン化とが別々に起こる典型であり、加熱気化と電子線照射に対して不安定な化合物には向かないが、現在でも利用価値の高い手法である。
試料は加熱気化され、電子流中に拡散される。電子流が試料分子の電子1個をたたき出しイオン化が起こる。
四重極型質量分析計 ( Qフィルター型 )
四重極型質量分析計は、分析部に設置された即局面の形状の電極に数MHz程度の周波数の交流電圧を与え、分析部に作られる四重極電場を振動させ、イオンを振動運動させることにより質量測定を行うものである。
Qフィルター型質量分析器は、装置に図の4本の柱状の電極を持つ。電極の一端に置かれたイオン源で作られたイオンは、電極中を通り抜け、もう一端に置かれたイオン検出器に到達する。四重極電場を作るために、隣り合った電極の極性が交互に反対になるように電圧を与える。与える電圧は、直流成分Vdcと、正弦的に変化する交流成分Vacを重ねたものである。そのとき、電極中を飛行するイオンは、周期的に変化する四重極電場によりゆすぶられ、振動しながら進んでいく。ここで、適当な条件を満たすイオン意外は振動の幅が大きくなり、イオン検出器に到達することができなくなる。
交流電圧と直流電
GC-MSによる香水の分析
実験場所 材料設計学学生実験室
実験環境 H16年10月25日 天気:晴 気温:21.2℃ 湿度:46.5%
10月26日 天気:雨 気温:22.7℃ 湿度:68.4%
目的
標品分析と香水の成分分析を行うことによって、GC-MSを理解する。
原理
<ガスクロマトグラフ質量分析装置>
ガスクロマトグラフ質量分析装置 ( GC/MS ) は、有機化合物の定性・定量を目的とした分析装置で、ガスクロマトグラフ ( GC ) と質量分析装置 ( MS ) を結合した複合装置である。GCで分離した単一成分についてMSスペクトルを測定することにより成分の定性を行い、 MSにより検出されたイオンの強度により定量を行う。
GC/MSは、GC部とMS部のイオン源部,質量分離部,検出器部で構成されている。分離された単一成分がイオン源部でイオン化され、イオンを質量ごとに分離、検出することにより、横軸 ( イオンの質量数 )/縦軸 ( イオンの検出強度 ) からなるMSスペクトルを得ることができる。
<質量分析>
質量分析装置は、分析の対象である物質をイオンの形にし、電気や磁気の力...