同化対比理論
適応レベルモデルと同様に、同化対比理論が意味することは、個人は新しい刺激を過去の経験に対する刺激カテゴリーと比較するのである。こうした経験は個々の参照基準を形成する(時として心理学的な基準として)。こうした参照基準は新しい刺激が与えられたときや全体的な刺激の範囲がシフトしたときに変化する。参照基準は、参照基準に関連するものとして知覚される、次々と出会う刺激を個人が比較し、評価するための基盤として作用する。
評価するための新しい刺激は参照基準を変化させる結果となるアンカーとしても作用する可能性がある。新しい刺激のほうへの参照価格の変化が同化効果や対比効果を生じさせるかどうかは、新しい刺激が与えられたあとにどのように他の刺激を判断するかに左右される。参照価格帯が上昇するにつれ、以前からより低いと思われていた価格は参照価格帯からさらに離れてしまう。このとき、カテゴリー内の以前から低いと思われていた価格は新しい価格に出会ったときに変化せず、新しい価格が同様の参照価格として知覚されるために、同化効果がおきるのである。
しかしながら、十分な差によって参照価格帯が新しい価格に置き...