「格差社会」という言葉が流行語となり、「格差」という言葉は現代社会においてあたかも我々を陥れる罠のようにもてはやされている。「公立学校と私立学校では学業の成就に格差が生じる」「都会と地方では交通の便に格差が生じている」「大企業と中小企業の間には利益に関して格差が生じている」「正規雇用者と非正規雇用者の間には格差がある」などといった様々な「格差」を今では目にする。だが、それは資本主義社会である現代日本の社会においては当然発生すべき「格差」ではないかと私は思うのだ。
表題「格差と不平等の現状から見る現代社会」
1.格差と不平等からみる現代
そもそも、なぜ「豊かな社会の格差と不平等 ―社会階層を考える」というこのテーマに関して考えようと思ったのか。最大の理由は「納得がいかなかった」というものである。
そもそも、私が納得行かない理由のひとつとして「格差」の存在自体についてがある。「格差社会」という言葉が流行語となり、「格差」という言葉は現代社会においてあたかも我々を陥れる罠のようにもてはやされている。「公立学校と私立学校では学業の成就に格差が生じる」「都会と地方では交通の便に格差が生じている」「大企業と中小企業の間には利益に関して格差が生じている」「正規雇用者と非正規雇用者の間には格差がある」などといった様々な「格差」を今では目にする。だが、それは資本主義社会である現代日本の社会においては当然発生すべき「格差」ではないかと私は思うのだ。資本主義社会において人は利益を求めて行動する。なぜなら、利益=幸福といえるほどに利益は人間にとってプラスであると考えられており、実際そのような社会構造...