中枢性片麻痺の回復過程

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    資料紹介

    運動機能障害の中で、最も一般的に見られるのが麻痺であり、特に脳卒中は錐体路を侵しやすいために、片麻痺を起こしやすいのが特徴とされている。脳卒中に代表される中枢性麻痺は、末梢神経などの神経損傷による麻痺性能力低下とは明らかに性質が異なり、回復過程において正常ではみられない質的に異なった異常な現象が出現することから、中枢性麻痺の本態は「質的変化」として捉えられる。
     中枢神経損傷後の神経学的回復機序にはまだ不明な部分が多いとされているが、運動機能の回復過程には一定の法則性が認められている。1950年代、Twitchellは脳血管疾患による片麻痺患者を対象に、運動回復の経過を追跡し、完全麻痺から固有受容性反射の出現、共同運動の出現、痙縮の軽減、随意運動の改善、そして功緻動作などの実用的機能レベルの完全回復へと至る規則的な順序を明らかにした。さらにBrunnstromはTwitchellの観察を発展させ、上肢、手指、下肢の各々で6つの回復段階を定義した。Brunnstrom Stageは現在でも麻痺回復過程の指標として広く使用されている。

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    中枢性片麻痺の回復過程
     運動機能障害の中で、最も一般的に見られるのが麻痺であり、特に脳卒中は錐体路を侵しやすいために、片麻痺を起こしやすいのが特徴とされている。脳卒中に代表される中枢性麻痺は、末梢神経などの神経損傷による麻痺性能力低下とは明らかに性質が異なり、回復過程において正常ではみられない質的に異なった異常な現象が出現することから、中枢性麻痺の本態は「質的変化」として捉えられる。
     中枢神経損傷後の神経学的回復機序にはまだ不明な部分が多いとされているが、運動機能の回復過程には一定の法則性が認められている。1950年代、Twitchellは脳血管疾患による片麻痺患者を対象に、運動回復の経過...

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