会計学
①どうすれば会計不正は減少するのか。
序論:
近年、アメリカにおけるエンロン事件(負債総額約160億ドル)、ワールドコム事件(負債総額約410億ドル)といった巨額粉飾決算事件を筆頭に、日本でも山一證券粉飾決算(約2600億円粉飾)、日本長期信用銀行粉飾決算(約3500億円粉飾)、カネボウ粉飾決算(約2100億円粉飾)、ライブドア不正会計事件(約50億円粉飾)、日興コーディアル不正会計事件(約190億円粉飾)などといった粉飾決算が行われた。このような環境で、今監査人に最も求められているのは、粉飾決算の撲滅である。粉飾決算書を作成するのは経営者であるため、監査人が監査という枠組みの中で100%粉飾決算を見つけるのは、不可能であるかもしれない。しかし、監査人は監査の意義を失わせないように最大限の努力をしなければならない。このような考えから、以下は「粉飾決算をいかに発見するか」という点で述べ、それを会計不正の減少させる方法に対する答えとする。
会計不正とは何か
まず、そもそも会計不正とは何かという点について考える。日本の監査基準第一に「財務諸表の監査の目的は、経営者の作成した財務諸...