日本の雑貨やで売られているエッフェル塔をモチーフにした品々。この事実に疑問を投げかけ、エッフェル塔は日本人にとってどのような「象徴」なのかを突き詰めてみることで、そこから見えてくる日本人の文化的な背景を考えてみた。
最近、街中を歩いていて雑貨店が増えたのが目立つようになった。そんな中、何度か目にした光景なのだが、エッフェル塔を題材にした商品が1つのコーナーを作っていたりする。そして、面白いことにこれらは実際に購入されているのだ。
そもそもなぜ日本の何でもない雑貨屋で「エッフェル塔」が売られているのであろう。答えは簡単で、「買う」人がいるからだ。では、なぜ売れるのか。例えば、逆にパリの雑貨屋で東京タワーの置物が売っていても誰も買わないのではないだろうか。いや、そもそも日本でさえ、他の物だったらば買わないように思える。自由の女神の葉書も、ピラミッドの置物も、日本で売られているのをあまり見た覚えが無い。そういった物は現地に行き、記念品として買われるからこそ価値があるのではないだろうか。
では単純なデザインの良さが人気の秘密かと言うと、そういうわけでも無いように思う。なぜなら、同じ置物でも「これは東京タワーの置物です」と言われたら買わないのではないだろうか。例えパリに行った事が無い東京在住の人間でも、同じ感覚を持ち、中にはエッフェル塔の雑貨を実際に買っている人がいるのではないだろうか。
なぜ「エッフェル塔...