グローバル化と韓国
~中韓経済の視点から~
一、中韓経済の現状
韓国開発研究院によると、国内内需増加および国家輸出支持政策の影響を受け、2006年、韓国の経済成長は2005年の3.9%から5%まで増える見込みである。韓国経済は1997年のアジア経済危機の打撃から徐々に回復しているが、中国経済に影響されたことは無視できない。
2005年6月17日、人民日報社と韓国2080CEO(最高経営責任者)フォーラムの共催による「2005中韓経済協力大フォーラム」が開かれた。中韓両国の企業関係者や専門学者など150人が出席しており、両国の経済協力問題をめぐって熱い討論を行った。
国交樹立当時、中韓両国の貿易額はわずか63.7億米ドルだったが、2004には794億米ドルにも上がれ、12年前の12.5倍である。中韓貿易額は2004年までに900億ドルを突破し、更に1000億ドルを突破する見込みである。2004年末までに、韓国の中国での累計投資プロジェクトが3万2753件、投資額が259億ドル、中国の対韓国投資プロジェクトが91件、投資額が9億ドル余りに達している。中国は韓国にとって第1の貿易相手国および最大の投資対象国となった。また、第1の輸出大国でもある。一方、韓国は中国にとって第3の貿易相手国である。
去年の夏休み、北京に帰省した時、二つのことにびっくりした。一つは北京のタクシーがほとんど「北京現代」であること。もう一つは韓国ドラマ「宮廷女官・チャングムの誓い」の影響を受け、韓国料理のお店にいつも長い行列が並ぶことである。日本に留学している私はいつも中日経済に強い関心を持っており、中韓経済にあまり興味がなかった。しかし、留学前に比べ、文房具屋に日本製品が激減、韓国製品が激増していることに気づき、初めて中韓経済に関心を持った。中国はWTOに加盟して、3年がたったが、中国の継続的な経済発展は隣国の韓国に進出のチャンスを与えた。近年、中韓経済貿易関係が急速に発展している。LG、サムソン、現代など、韓国の企業グループは相次ぐ中国に進出しており、家電用品、携帯電話、洋服、アクセサリー、乗用車、キムチ、辛ラーメン・・・北京の町のあっちこっちに韓国製品、韓国ブランド、ハングルが溢れている。また、一年前、二人の韓国人女子留学生と同居したことがある。彼女らの話によると、韓国では、小学校から中国語課程を設ける学校が多くあり、中国語が話せる人材は企業の人気を集めている。実には、韓国政府の調査データによると、現在中国語学部を設置した大学は120もあり、毎年の卒業生は3000人に達している。現在、中国で留学している外国人学生の中、韓国人留学生は45%の比率を占め、総人数は3万5千人。このような現象は中韓経済がいかに急なスピードで進んでいることを示している。
二、急進行する中韓経済を支える要因
1992年中韓国交樹立からはわずか13年しか経っていない。しかし、両国の関係は2000年前までさかのぼることができる。中韓経済を考える際は、以下のいくつの要因は不可欠だと思う。
1、地理位置上の優勢
韓国は 朝鮮半島 全域を領土とし、そのうちの南北軍事境界線( 38度線 )以南及びその属島を統治している。西には 黄海 、東には 日本海 に面し、 朝鮮海峡 を隔て 釜山 と 対馬 とは約50 km の距離である。中国と同じく東アジアに属しており、航空輸送も海上運送も決して長い距離ではない。
2、歴史の絆と文化の同一性
韓国の伝統社会では、地理的な関係から中国の文化の影響が大きかった。宗族など
グローバル化と韓国
~中韓経済の視点から~
一、中韓経済の現状
韓国開発研究院によると、国内内需増加および国家輸出支持政策の影響を受け、2006年、韓国の経済成長は2005年の3.9%から5%まで増える見込みである。韓国経済は1997年のアジア経済危機の打撃から徐々に回復しているが、中国経済に影響されたことは無視できない。
2005年6月17日、人民日報社と韓国2080CEO(最高経営責任者)フォーラムの共催による「2005中韓経済協力大フォーラム」が開かれた。中韓両国の企業関係者や専門学者など150人が出席しており、両国の経済協力問題をめぐって熱い討論を行った。
国交樹立当時、中韓両国の貿易額はわずか63.7億米ドルだったが、2004には794億米ドルにも上がれ、12年前の12.5倍である。中韓貿易額は2004年までに900億ドルを突破し、更に1000億ドルを突破する見込みである。2004年末までに、韓国の中国での累計投資プロジェクトが3万2753件、投資額が259億ドル、中国の対韓国投資プロジェクトが91件、投資額が9億ドル余りに達している。中国は韓国にとって第1の貿易相手国お...