イカトンという言葉は入学するまで聞いたことがなかった。入学当時周りでもその言葉の意味は話題になっていた。「いかにもトンペイ」の略で、チェックのシャツに黒ぶち眼鏡をかけてリュックを背負った東北大学の男子学生のことを呼ぶそうだ。そういうファッション的なことをさしおいても、東北大学以外の学生からはよく馬鹿にするようにこの言葉をきく。その場合のイカトンとはどういう意味で使われているのか、考えてみたい。
私がこの大学に入学した時思ったことは、この大学って自分に妙な自信を持っている人がけっこういるのだな、ということである。試験を受けて入ってきたわけだから一応極端に低レベルな人はいないが、それほどすごい実力を持った人にもなかなか出会うことはない。自分は前期でどこを受けた、などと過去の栄光にこだわる人も多く、中途半端な自信を持ちすぎに見えることがある。
しかし、その自信が本当のものなのか疑問に思えることがある。東北大学の学生は確かにペーパーテストはそこそこにこなす方なのかもしれないが、実技に弱いと思う。ゼミの発表でもわずか二十人程度の前でもしどろもどろして話せない人がいる。先生がその人の就職活動について心配するのは無理もない話である。
また、このような話も聞いたことがある。教授の紹介で就職が決まった東北大学の学生で実際に働き始めたら仕事ができないわけではないが、ろくに残業を引き受けず、いつも他大学出身の人が代わっていたそうだ。その会社の人は、このことで東北大学に良くないイメージを持ったようで、あまり採用をしたがらなくなったらしい。
「イカトンと就職について」
イカトンという言葉は入学するまで聞いたことがなかった。入学当時周りでもその言葉の意味は話題になっていた。「いかにもトンペイ」の略で、チェックのシャツに黒ぶち眼鏡をかけてリュックを背負った東北大学の男子学生のことを呼ぶそうだ。そういうファッション的なことをさしおいても、東北大学以外の学生からはよく馬鹿にするようにこの言葉をきく。その場合のイカトンとはどういう意味で使われているのか、考えてみたい。
私がこの大学に入学した時思ったことは、この大学って自分に妙な自信を持っている人がけっこういるのだな、ということである。試験を受けて入ってきたわ...