1886年、商人オーギュスト・フォションが30歳の時パリのマドレーヌ広場で小さな食品店を開店します。
メルシャンは、今後日本のワインが生き残っていくためには
海外でのワイン販売も視野にいれた積極的な活動が必要だとして
海外市場での認知向上に取り組み始めます。
このほど、パリの高級食品店フォションのワイン売り場で行った
一般客向けの試飲販売もその一環で、
日本から取り寄せた桔梗ヶ原メルロー1996、
そして桔梗ヶ原メルロー・シグニチャー1998、
白ワイン甲州などをパリ在住の大滝敦史氏がサービスしました。
桔梗ヶ原メルローは現地価格75ユーロ(約9700円)と高いですが、
日本産ワインの水準を確かめたいという関心を持つ人もいて、
この一年弱で既に5本、2日間の試飲会でも2本が売れたと言われています。
「日本でワインが造られていると話すと驚く方がまだまだいらっしゃいます。フランスでの販売でまだメルシャンという名前を前面に出す必要はなく、まず、日本にも世界に通用する質の高いワインがあるということを知ってもらうことが大事だと考えています。」
今年6月にボルドーのヴィネクスポの会場で行われたメルシャンの試飲会でも、
桔梗ヶ原メルローは高い評価を得ていました。
価格の点ではまだクリアしなくてはならない問題はありますが、
質の点では日本でも十分世界に通用するワインが出来ると証明できたことは大きな成果です。
2005/6/3
卒業論文
◆フォションの歴史◆
創業者はノルマンディー地方に生まれたオーギュスト・フォションです。
1886年、商人オーギュスト・フォションが30歳の時パリのマドレーヌ広場で小さな食品店を開店します。
1907年にレストラン部門を加えたことがきっかけで有名になりましたが、
息子の代になり、一度は破産します。
1951年にイリゾフとボニーの2人がフォションを購入し、名前を残して営業を再開します。
1998年にはフランスの投資会社バァルドが買収しました。
フォションの店舗は、現在地にある1店だけですが、
紅茶の建物だけで売上げの半分を稼ぎ出します。
◆フォションの特徴◆
「この店だけでしか手に入らない、最高級の食料品だけを提供すること」
「あらゆる好みのグルメに対応できる品揃えをすること」
の二つをモットーにしたフォションは、
高級食料品店としての名声を早くから手にしました。
その後、
「フォションに行けば無いものはないない」
とまで言われて、店は瞬く間に大きくなり、世界中のグルメに知られるようになります。
今やフォションの名は、単なる食料品店だけに留まらず、
世界のブ...